business man
business man / Fulcher Photography

サバ休が始まって2週間が過ぎました。
(サバティカル休暇…って長いんで、このブログでは今後「サバ休」と記すことにします)

前回、前々回、と「素晴らしい素晴らしい」と連呼しています。
ただそればかりだと、「休みだ。わーい」と言ってるのと変わらないと思われてしまいそうなので、ここらで、「サバ休の何が素晴らしいのか」ってことを、ちょっとマジメに分析してみたいと思います。

ここで、個人としてのメリットを先に書くと、「意識高い系のザレ事は、うんざり」とか思われてしまいそうなので、図々しくも「サバ休の社会的メリット」から記していきたいと思います。


■サバ休は、今、日本社会が直面している問題にピッタリ

結論から言えば、
「サバ休は、今、日本社会が直面している数々の問題・課題にプラスに働く」
ということです。

たとえば、「雇用」の問題。
解雇ルールを変えるべきだとか、追い出し部屋だとか、
これまでの日本型雇用形態が変化していく様子が、日々、嫌というほどメディアを賑わしています。

はっきり言って、追い出し部屋なんか作る前に、サバ休制度を作ったほうがいいですよ、と僕なんかは思います。


■人減らししつつ、企業イメージを良くできるサバ休

リストラしないといけない企業の人事面から見た「サバ休のメリット」は以下です。

・長期休暇なので、一時的な人減らしができ、人件費を削減することができる。
・業績等に応じて、取得人数をコントロールしやすい。
・リストラに付随する対内的・対外的マイナスイメージがつかない。むしろ、プラスイメージに働く。


社員の首を切ることに、多大な手間とコストをかけて、大いに恨まれ、社内のムードを殺伐とさせ、対外イメージも悪化させてるくらいだったら、
単なる一時的な人減らし目的であっても、
「サバ休、始めました!」
って言って、あたかも「先進的企業」であるかのようにに見せたほうが1000倍メリットがあります。


一方で、
「意欲のある必要な人ばかりが休暇を取得して、本当に減らしたい”残業代稼ぎしかしない寄生社員”が取得しないのではないか」という懸念は出てきそうです。
たしかに、その可能性がないとは言い切れません。

でも、その「寄生社員」は生来の怠け者なんでしょうか? 
「2割8割の法則」や「追い出し部屋に行くか否かは、仕事ができるできないとは関係ない」といったことが示すように、御社の制度や閉塞感のある状況が生み出している可能性もあるんではないかと思います。

そこにシャッフルをかけたり、新しい空気を吹き込んだりする力も、サバ休は持っていると感じます。



そもそも、「一年休みを取る」ことを機能的に活用できない社会で、今流行り言葉の「雇用の流動化」なんてものを導入したら、どんなことになっちゃうでしょう?
そのトレーニング目的でも、まずは、日本全体でサバ休を浸透させていくことは必要だと思います。