『半沢直樹』の上戸彩は素晴らしかった!という記事を書こうと思い、
さて、世間ではどんなふうに言われているのだろう、と
「半沢直樹 上戸彩」で検索をかけてみました。
……候補に「ミスキャスト」「浮いてる」が出てくるほど評価が低い。。
批判する気持ちも理解できなくはないですが、
むしろ僕は、上戸彩さんあってこその『半沢直樹』大ヒット!と主張します。
少なくとも、上戸彩さんの貢献度はもっと評価されるべきです。
■演技の上手い下手を議論しても、上戸彩の貢献度は見えてこない。
上戸彩さんの凄さ、それは、
出演してるシーン以外の様子を全く想像させない
というところにあります。
銀行員の妻であり、主婦なのだから、当然、画面に映し出されていないところでは、日常生活を送っている設定なわけです。
料理、洗濯、掃除、育児、買い物、ゴミ捨て、そうした家事一般を日々こなしているわけです。
そうした「ドラマなんだから、いちいち映さないけど、当然、やってるよ」という行為が、
上戸彩さんからは全く感じられない。
画面に映し出された行為以外は一切やってないように見えるのです。
上戸彩さんが持つ、「奥行きのなさ」という天性の存在感ゆえに成せる技です。
■「24時間、上戸彩」だから『半沢直樹』にピッタリ
けなしているように取る方もいるかもしれませんが、紛れも無く褒めています。
「奥行きのなさ」を感じさせるというのは、芸能人(とりわけ女性タレント)として最強の武器の一つです。
トーク番組に出ても、ドラマに出ても、バラエティに出ても、写真で見ても、いつも「同じ上戸彩」に見える。
この人、「24時間、上戸彩」なんだろうなと思わせる佇まい。
完璧です。
それがあるからこそ、結婚する前とした後でも、全く立ち位置がぶれてない。
こんな芸能人は他にほとんどいないのではないでしょうか。
たとえば、松嶋菜々子さんが結婚後も以前のイメージを保とうとしていたとき、
「家事とかもあるのに、すごいな」という感想がどうしても浮かんできてしまいました。
上戸彩さんには、それがない。
もちろん、ご本人も事務所の方々も、すごく頑張って、イメージを保とうと努力しているのだと思いますが、その「裏側の頑張り」が全く透けてこないのです。
■もしも、堀北真希が半沢直樹の妻だったら
そんな稀有な存在感を持つ上戸彩さんだからこそ、半沢直樹の妻、という役にはピッタリでした。
時折、登場する奥行きなさ加減が、あのドロドロした話に、「フィクションですよ」というフレームをかぶせてくれます。
考えてもみてください。
あの妻の役を、他の方がやっていた場合を。
たとえば、堀北真希さん。
そりゃあ、はまり役だったでしょう。
苦労する夫の身を案じながらも、夫の前では努めて明るく、そんな姿を見事に演じてくれたことでしょう。
でも、その健気な笑顔の奥に、
風呂を洗いながら、ハア〜とため息をついてる姿、
買い物をしながら、「出向になったら…」と考えて特売品に手をのばす姿、
などなどが浮かび上がってきます。
重っ
近藤の真っ赤な目を見たあとに、そんな「奥行きのある笑顔」を見たくはありません。
『半沢直樹』をエンターテインメント作品としてパッケージングするために、
上戸彩さんの持つ存在感は不可欠だったのです。
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